「ちはやふる」第一首「さくやこのはな」
綾瀬千早は都立瑞沢高校の1年生。姉の綾瀬千歳は人気モデル。
その妹と聞きつけて野郎どもはロビーへ走る。
そこへ飛んできた1枚のチラシ。「競技かるた部」の勧誘用。
それを手にする美少女が千早である。千早は掲示板にチラシを貼付。
その姿は制服スカートにジャージ(下)。この千早、美人だが喋ったり、行動するとガッカリの「無駄美人」。
チラシの効果もなく、部員は集まらない。本人もダラ~っと机に伏している。
部活動に行く友人。外を眺めて思わず呟く。「いいなあ、仲間がいて。」
千早は音楽を聴きながらゴロリと寝っ転がる。そこへやってきたのは幼なじみの真島太一。
私立の開明成中学校に進学していたがなぜか都立に。同じ学校に太一がいることで千早は大喜び。
帰り道も「太一、太一、太一。」と連呼。
駅のホームで太一の携帯が鳴る。相手は彼女。「分倍河原で待ち合わせ」ということらしい。
千早はショックを受ける。慌てて取り繕う太一。
でもそれは太一が大事なものが変わってしまったと思ったから。
千早の口から小学校卒業以来、会っていない「新」の名が。新に対してライバル意識を持っていた太一は逆ショック。
2人を乗せた京王線は分倍河原へ走る。そして、千早の思いは3年前に・・・。
綾瀬千早・小学校6年生。
一人の転校生が現れた。名前は綿谷新。福井から転校してきた彼は方言からかひどく無口だった。
その方言をメモして笑う女子。身なりをからかう太一たち。千早はなんとなく気の毒に感じていた。
その新は新聞配達をしていた。配達200件のルートを全て暗記していた。
その朝の新聞に姉のコンテストの写真が載る。千早は雨の中、玄関で待っていた。
「おはよう。」「ありがとう!」千早は新とは気づかず姉のベットへ。
「グランプリの子の方がスタイルは良いよね、うっ!」姉の腹キックを食らう千早。
百人一首すべてを暗記したと得意げ気な太一。しかし、新も覚えていた。
百人一首大会に出てくれるんでしょという先生に「はい」と返事する新。
千早もその声で気がついた。今朝の新聞配達だ、と。
そのことを大声で言ってしまい、クラスでちょっとまずい雰囲気に。
給食の独りの新に放課後千早は声を掛ける。それを見ていた太一はヤキモチから新を突き飛ばす。
食ってかかる千早に「明日からハブにしてやる」と突き飛ばす。太一サイテー。
千早は一緒に新のアパートへ。「ボロいねぇ~」と要らんことを言う。
新は夢は自分のことでないといけないと言う。千早に言われて百人一首を取り出す新。
一応できる千早にカルタをやろうと早速準備開始。新の弾いた札はふすまに刺さってしまう威力。
まだ半分しか覚えていない千早が太刀打ちできるはずもない。
でも、悔しい。1枚くらい取りたい。上の句を知っている札を見つけた千早。絶対取る。
「せをはやみ」の「せ」が聞こえた瞬間、動く千早が新を上回る。
新の夢はカルタで名人になることだった。
ちはやぶる 神代も聞かず 龍田川 からくれなゐに 水くくるとは
(竜田川がこんなに紅に染まるとは神様とてお知りになるまい)
千早はこの日、新の情熱を知ったのだった。
【今日の一首】
難波津に 咲くやこの花 冬ごもり 今は春べと 咲くやこの花
王仁
(難波津に桜が咲いたよ。冬ごもりしてたけど、今は春だと桜が咲いたよ。)
この歌は百人一首にはありません。第1話(最初)だけにまずは「空札」というわけですね。
今回、この作品をレビューしたきっかけは分倍河原です。
この場所、私も何度か行ったことがあります。あとで出てくる府中市立片町文化センターへも足を運びました。
開かずの踏切もその脇のビルの個太郎塾もよく覚えています。
そんな見慣れた場所が舞台だったからこそ気持ちが入りました。
実は原作もろくに読んでませんが、よろしくおねがいします。
04:42 | ちはやふる | COMMENT(0) | TRACKBACK(0) TOP